薬師岳 鳶谷遡行周回       戻る


2019年9月16日

亀谷ゲート1:00~折立2:45~3:00~岩井谷橋3:50~入渓4:10~鳶谷出合4:53~F16:31~左俣出合7:18~右俣出合7:40~連瀑終了
8:42~ハイジ平9:23~登山道合流10:08~薬師岳山頂10:28~42~太郎平11:43~折立13:00~ゲート13:47


いつかは行きたかった鳶谷遡行周回、いつも稜線から見えていた草原を歩くと幸せだろうと思っていた。なので今日行ってきた。この沢は通常2日かかる行程で健脚者はワンデイで抜けると思うが前日に折立に泊まらないといけない。亀谷ゲートからワンデイする人はYSHRさん以外いないと思う。

深夜1:00にゲートからチャリを漕ぐ、ロープはいらないと情報をもらったけど沢をなめたらアカンので登攀具とロープも担いでいく。重いっす。早くも汗だくでスピードが上がらない、トンネルの向かい風は強すぎ…。1時間10分で展望台に着いた。写真を撮って折立には1時間45分かかった。チャリを隠して準備完了、3時ちょうどに歩き出した。

静まり返った林道を歩く、月明りが明るいのでマシだった。50分で岩井橋に到着、踏み跡が明瞭な脇道を進んで堰堤を巻いていく。道が無くなるころ河原に出て最後の堰堤を巻く、やっと入渓できた。谷は月明りが届かないので真っ暗、ゴーロの河原を石伝いに遡行していく。ヘッデンに照らされたイワナは動かない、余裕で手づかみできる。しなかったけど…。

まだ暗いけど鳶谷出合に着いてしまった、細くなる沢で石がよく滑る。停滞すると寒いので行くしかない。やがて明るくなり心も晴れてきた、暗闇の沢はあまりいいもんではない。明るくなればスピードは上がる自称ゴーロ歩きの名人なのでドンドン高度が上がっていく。そして最初の滝、F1が現れた、これは巻くしかない、右岸から巻いてサックと滝上に出た、そしてまたゴーロが続く。

そういえば地図上のF2はなかった、巨岩の連続でした。早くも左俣出合に到着した、左俣は薬師岳と北薬師岳の鞍部に行ける。出会いを過ぎてしばらくで中俣と右俣の出合に着いた、中俣は山頂に突き上げる沢なので興味がある、次回行ってみよう。出合から連瀑となる、今日はロープがあるから巻かずに滝をよじ登ろう、古びたハーケンがいくつも打ってあるがロープを使わなければ無用だ。際どい所が2か所あった、すかさずウィペットの出番、今日も助かりました。

30分ほど格闘してしばらく河原になり最後の滝をクリアすると源頭部に出た。天国だ、目当ての草原が見える、ハイジの世界だ。もうハイジ平と勝手に命名しよう。鳶沢は石が黄色で水が怪しいから草原から湧き出している冷たい水を補給した。そして草原でハイジィになり休憩した。もう満足なので稜線に行こう。近くて遠い稜線、直射日光も強くて苦しい。頑張って稜線に這い上がると心地よい風が吹いていた。振り返ると雲海が広がり白山が浮かんでいた。そして9時間半、山頂に到着した。ちょうどガスって何も見えないが感無量、記念写真撮って休憩した。

さあ帰ろう、今日は速攻周回するんだ。高度がちょっと下がるとガスが晴れ暑苦しい、しかし薬師峠から先はもう雲の中になっていたから快適であった。涼しいと元気が出て走れる。人が多い太郎で水を汲んで走る、下山者を抜いても多すぎて結構苦労した。2時間20分で下山、下りは早い。
あとはチャリって折立に行くだけだが甘くはなかった。展望台から雨が降りだし前が見えないしタイヤが滑る、ブレーキの利きも悪い。安全に下ってびしょ濡れバンザイだった。終わってみれば12時間47分の速攻周回だった。楽しかった。

明るくなればこっちのもん。

遠い。

単調な遡行。

イワナ天国。

F1。

巻き完了。

また単調になる。

左俣出合。

右俣出合。

戦いは始まる。

ウィペット様。

際どい登り。

ヤバかった。

もう何でも来なさい。

戦いは終わった。

いつしか快晴。

ハイジ平が見える。

幸せ。

天国。

雲海ヤバい。

稜線遠い。

ロックオン。

着いたぜベイビー。

ずぶ濡れバンザイ。