剱岳 早月尾根滑降 戻る
メンバー 僕、YSHRさん、パク
2019年4月14日
伊折ゲート0:05~馬場島0:40~1:00~尾根取付き1:27~標高1500m尾根合流3:14~早月小屋5:32~標高2900mスキーデポ地点
8:58~剱岳山頂9:16~21~スキーデポ地点9:32~滑降~早月小屋10:37~林道合流11:14~馬場島11:27~伊折ゲート11:44
今日も天気はイマイチ、予報では昼前から山では崩れるらしいので速攻で剱岳山頂を目指す。深夜0時半発の約束、早めに着いたのでフライングして0:05に伊折ゲートからチャリを漕いだ。ガシガシ5kmチョイの激坂を漕いで行く、荷物はロープに捨て縄にハーネスを追加してあるので重たく早くも汗だくになった。しばらくしてみんな到着、スキーを履いて行きましょう。
白萩川沿いの林道を行く、積雪は1m程か例年より少し少なめだろう。ハイペースで進み積雪期限定のショートカットコースの尾根に取付いた。雪は多くどこでも歩ける、ここから標高1500mの尾根まで600m登らないといけない。緩斜面の森を抜けると急斜面になる、早くもクトーを付けて登る。今日は気温が高いので汗が止まらない。
2時間ほどかけて尾根上に着いた、休憩中は風が強いので寒いが動き出すと暑い。ここから山頂まで1500m登らないといけない、さて今日はカチカチビビンバなんだろうか。まあロープを持ってきているので安心だろう。しかしパクは不安でいっぱいで口数がメチャ少なかった。
早月小屋までは滑落しても死なないが暗闇の急斜面、カチカチ…心臓に悪かった。振り返ると富山平野の夜景がきれいだった、よく考えると金沢市の夜景より富山の夜景をよく見ているな。
小屋手前でようやく明るくなってきた、今日も長い暗闇であった。明るくなると絶景が…小窓尾根ドン。劔山頂ドン。これを見たかったのだ。ほどなくして早月小屋に着いた、小屋は雪に埋もれている、こんなん見たのは初めてでないだろうか、今年は2000m以上の積雪は多い。
小屋からしばらくはスキーで登る、段々と核心部が近づいてくる。パクは何もしゃべらなくなった…。
標高2700mの絶壁に着いた、ここからはスキーでは無理なのでアイゼンを履いてスキーを担ぐ。ただでさえ重たい荷物にスキーを追加したら拷問だった。ラッセルと氷のミックス、ツボラッセルは勘弁してほしいけど行くしかない。この壁はスキーで滑れると確信したので更に担ぎ上げていく。スキーが無理と判断したらデポして行く作戦だ。さあ辛いけど楽しくなってきた、雪劔は最高、登攀楽しい。
標高2800mでまた絶壁が現れる、ここは残雪期にロープを出す所だけど地獄メンバー登攀部ならいらないだろう。ここもミックスで辛かった。この斜面もスキーで滑れると確信したので標高2900mの岩稜帯の手前まで担ぎ上げることにした。辛い分帰りは楽できるから我慢も出来る。スキーをデポして最後の核心に取付く、凍っているけどアイゼンが良く刺さるので不安はなかった。ここを突破すれば山頂はすぐそこだ。天気はまだ大丈夫、絶景が広がっている。
スタートから9時間ちょい、頑張りました、360度の絶景です。写真を沢山撮ったらすぐに下山開始です。視界があるうちに高度を落とさないといけない。登りより下りは慎重に、スリップしたら終わりです。パクも慣れたのかサックっとスキーデポ地点まで降りた。天気はもう下り坂、風が強く雲も出てきた。スキーを履いて逃げよう。絶壁の斜面は氷化していないが心臓に悪い、こけたら止まらないかも…慎重に滑るしかないので時間がかかる。安全第一で。
核心部はマジで怖い、雪が切れているからアドベンチャーワールド。みんな無事に通過してやっと安全地帯まで高度を下げた。やっぱり劔は甘くない日本一の山です。パクはまた経験値を上げた、もう1軍定着ですな。
長くて急峻な早月尾根はスキーを使えばあっという間に下山できる、劔に登攀に来て何度も下降に使っている早月尾根、ツボ足はやっぱりバカバカしいと滑降中思った。
尾根から外れてショートカット斜面に入ったら雪が重すぎて苦労したがスキーは早い、小屋から僅か35分ほどで林道に合流した。終わってみれば伊折ゲートから往復11時間40分…もうやめられない。。。
夜が明けたら小窓尾根が見えた。
劔尾根もチラ見。
早月尾根は埋まっている。
見上げる。
行くしかない。
朝日が当たる。
無口なパク。
マンダム。
核心のオンパレード。
登攀部。
登り上げればラッセル。
薬師が見えた。
また核心。
振り返る。
カニを登る。
最後の核心。
落ちたら終わり。
山頂は近い。
北方稜線。
八ツ峰。
着いた。
速攻下山。
滑降。
チビリ尾根。
早くも天気が下り坂。
心臓に悪い。
安全地帯。
林道を目指す。
お疲れ様。