白山滑降 元旦初詣            戻る

メンバー  僕、YSHRさん、ガンちゃん、パク

2019年1月1日

白峰0:00~百万貫岩1:25~市ノ瀬3:00~別当出合5:00~甚之助8:12~室堂10:16~山頂11:08~11:30~滑降~室堂11:48~
甚之助12:36~別当出合13:02~市ノ瀬13:25~白峰15:25


今日もビッグ山行、前日の槍ヶ岳に続き白山に出かけた。槍ヶ岳から下山後一旦自宅に戻り記録を整理して直ぐに白峰に向かった。夜は初詣客で渋滞が予想されたので現地で車中泊する。3時間は寝れただろうか、眠くて疲労も回復していないが行くしかない、気合があればそれで十分だ。

深夜0:00発で4人でスタート、エリートサラリーマンのガンちゃんは仕事も早く、前日に終わらせたから急遽参加となった。ゲートに行くとトレースがあるではないか、そういえば地元の山岳会が正月山行で白山に行くと聞いていたが早々と敗退したらしい。なぜだろう…。
トレースを使い進んでいく、林道は雪崩た形跡はなく安心して進める。スノーシェッドの中も隅っこは雪が付いていたから板を外すこともなく行けた。

市ノ瀬まで3時間、こんなもんでしょ。体力満タンならラッセルしてきても3時間で市ノ瀬に行けるだろう。ここにで休憩して更にトレースを追いながら別当出合に向かう。ここからはスキーのトレースだけになっている。果たしてどこまで伸びているのだろうか。
別当からの林道は飛騨沢と同じで睡魔のルート、眠くてしょうがない。眠気覚ましにパクが生い立ちを話していたが眠りながら歩いていた。
ちょうど5時間、別当出合に到着。積雪は1メートル50センチほどか。休憩室に入り栄養補給とシールの整備をした。

準備が出来ればスタート、トレースは一本橋で終了していた。一本橋が怖かったのだろうか。折角ここまで来て敗退とはもったいない。男なら行かねばならないだろう。2月の橋に比べれば大したことがない、僕が先頭でいたのまま進んでいく、雪が載っている時は板で攻略するしかないけどマネしないでください。

橋から先はラッセルが始まる、今まではただのアプローチでありここからが本格登山になる。ポンで膝下ラッセルほど、元気いっぱいのガンちゃんが石畳をラッセルしていく。雪が多いからサックっと登りここから交代でラッセルして中飯場まで行く。この辺りで2メートル近くあろうか、今日は積もりたてほやほやなのでツボ足なら腰ラッセルだろう。台地に登り上げるともうどこでも歩ける、ここからパクが仕事だぜベイビーと叫びラッセルしていく、全く追いつかない…。怪獣の暴走が始まった。

しばらくで夜が明けた、青空ではないですか。大長に朝日が当たり輝いている。今日は天国ですかと思っていたら上空はあっという間に雲がかかってきた、地獄軍団の特攻隊長のパクのラッセルが続く。放っておいてもアップダウンなしのルートを作ってくれるから安心できた。
早くも先ほどまで見えていた別山は雲に隠れた、今日は地獄が決定した。天気の崩れは早いっす。

甚之助小屋に到着、積雪は3メートルほどか2階部分まで雪に埋もれているが入り口付近は風で雪が飛ばされてなくなっていた。ここで地獄装備をして
去年認定された白山アイスモンスターの尾根を行くことにした。ここは際どいトラバースがあるからスキーでないと行けないルートだ。
滑落に気を付けて尾根に登り上げると成長中のモンスターが現れた。完成するのはまだ先だろう、2月に会いに来よう。

ここから先は地獄に突入、視界がないし風が強い。モンスター群を越えるとラッセルが終了、パクの仕事が終わった。弥陀ヶ原は完全ホワイトアウト、GPSだけが頼りになる。何処を歩いているのか全く分からないしパーティーがはぐれると絶対に合流できない。風に打たれながら室堂に行く。白山は地獄の時間がとても長く装備を完璧にしないとピークは取れない難易度の高い山だと思う。

GPSは室堂近くを示しているが見当たらない、しばらく進むと突然建物が現れた。建物の横で休憩したら山頂アタック、まずは祈祷殿でお参りをする。さて一丁目に突入です。クトーを装着して氷化斜面を登っていく、ウエアーもザックも白く凍り付いて小さなエビの尻尾まで出来ている。時折突風も吹くが山頂を目指す。地獄一丁目の白山はマジヤバい、爆風の山頂に到着、頑張りました。スタートから11時間です。奥宮で皆で初詣、今年一年の安全を祈願した。奥宮横で風を凌いで滑降準備をする、早く地獄から逃げたい。スキーを装着すればこっちのものだが視界がないから慎重に滑降しないと。転倒も許されない、はぐれないように滑降して室堂に着いた。わずか18分、まだまだ地獄は長いので行こう。

軌跡を確認しながら弥陀ヶ原を行く、ルートをチョット外したが無事にトレースに合流して地獄から解放された。ここからは谷に入り激パウを楽しもう。至福の瞬間だが地獄の下も視界がないから慎重に滑る。あっという間に甚之助小屋に到着、地獄装備を解除した。ここまで来れば安心だがこの辺りも視界がないからトレースを追って滑り込む。激パウの白山は最高、一本橋まで余裕で楽しく滑れた。

厳冬期白山はこれで終わらない、またあの長いアプローチを戻らないと行けない。登りでパクに頑張ってもらったから帰りは僕たちで…、ガンちゃんは使い物にならないから僕がトレースを踏み固めよう。自動運転のはずの市ノ瀬まではあまり滑らない、手漕ぎで必死に漕いで行く。最後の筋トレですか。市ノ瀬手前で皆が追いついてきた、快適だったらしい。休憩したらまたスタート、先頭は辛いがこれも試練、市ノ瀬から2時間の筋トレでした。

終わってみればいつもながらの完全燃焼。厳冬期白山は五体満足で帰還できない。足が痛い…。。。

明るくなった。

不動滝が凍ってる。

特攻隊長特攻隊長を追う。

飛行機が朝日を浴びる。

白山上空は曇り。

大長も染まる。

モンスター尾根が見えている。

仕事だぜベイビー。

先は長い。

甚之助に到着。

モンスター尾根に行くトラバース。

この先は地獄だ。

まだ成長過程。

地獄に入った。

弥陀ヶ原は完全ホワイトアウト。

室堂手前のモンスター。

突然現れた。

この先が厳しい。

祈祷殿に向かう。

鳥居に手が届きそう。

氷化するパク。

ゴール。

僕。

ガンちゃん。

レジェンド。

みんなで初詣。

今日も山頂から滑降。

室堂まで逃げてきた。

地獄の中の激パウ天国。

もう安全圏。

一本橋。

お疲れさまでした。