御前岳１８６２ｍ滑降（白弓スキー場から）　　　　　　　戻る

メンバー　僕、YSHRさん、あんちゃん、パク

２０１９年１月２７日

白弓スキー場２：３０～１４２４ｍ尾根５：０５～１７２０ｍ町村堺尾根６：５８～１７３４ｍポコ７：３５～滑降～三ノ谷８：００～御前岳９：３８～５１～滑降～
登り返し点１０：０６～１７３４ｍポコ１０：５４～トラバース～１６５０ｍ滑降開始１２：２１～白弓スキー場１２：５０

今日はドカ雪で地獄の日、御前岳を目指した。単独ならリスクがあるけど地獄軍団ならピークを獲れるので白弓スキー場から目指した。深夜２：３０早く着きすぎた僕はフライングしてスタートした。ちょうどあんちゃんが到着した。真っ暗なスキー場をラッセルしていく。新雪は４０CMほど積もっているだろうか、寒いからガンガン飛ばしていく。後ろを振り返るとパクがいた。

ゲレンデ中腹辺りでYSHRさんとあんちゃんの明かりが見えた、ラッセルが深くなるのでじきに追いつくだろう。ゲレンデトップから林の中に入っていく、トレースが薄っすらとあったけどしばらくで消えていた。林を抜けるといきなり膝ラッセルが始まった、パクと交代で伸ばしていく。しばらくしてあんちゃんが追いついてきたがYSHRさんが来てない。何だか超体調不良らしいから３人で頑張ってラッセルをしよう。

膝や腿のラッセルが続く、標高１０００ｍを超えると風が出てきて寒い、ラッセルしないと体が冷えるからマメに先頭を交代した、パクの仕事はお預けです。寒いから早いペースでラッセルをしていく。まだ暗いが１７３５ｍの巻きが近づく。この辺りでYSHRさんが追いついてきた、もしかしたらインフルかもですって。普通の人は絶対に山に来ない。

暗闇の巻きが開始、僕が先頭で途中まで伸ばしYSHRさんも先頭に出た。辛い体にムチを打つ、さすがです。ポコを巻くころ明るくなってきたが風も凄い、もう一つ巻いて町村堺の尾根まで行く。この先はほぼ高低差がなく我慢のトラバースになるが帰りはシールを貼るので多少のアップダウンは良し、パクが寒いからと言ってラッセルしていった。途中で地獄セットをして進んでいく。

巻き始めてから１時間５０分、やっと１７３４ｍのポコに到着した。地獄のトラバースでした。風が凄いので木の陰でシールを剝がし三ノ谷まで標高差２００ｍを滑降する。風下側の東斜面は豪雪地帯、斜度も緩いので滑りではなくラッセルしながら下降していく。ツボ足なら行動不能だろう。
谷の手前でシールを付けて谷に合流して御前岳を目指す。落とし穴がいっぱい潜んでいる、ここは絶対に単独で来るところではない。落ちたら這い上がってこれないと思う。

谷は腰ラッセルですか、帰りもトレースを使わないと戻ってこれないだろう、僕がルートを作っていく。二俣まで来たら斜度も出てきたのでルート工作はいらない、パク頑張れ。しかし豪雪地帯のラッセルは怪獣でもなかなか進まない。谷を諦めて尾根に這い上がろう。怪獣と雪との戦いが始まった、何とか尾根に上がると谷よりマシだが激ラッセルだ。ここは忍者歩きしかない。YSHRさんと２人で伸ばしていく。後半になって元気になってきたYSHRさん、山で治しているんです。

さあ１８００ｍに来たら風がもっと凄いけど晴れ間も見えてきた、天気は回復に向かっている。ポコを一つ巻いたら御前岳のピークはすぐそこ。あんちゃん先頭でゴール、スタートから７時間の激ラッセルに耐えました。写真撮って滑降準備して逃げましょう。三ノ谷の登り返し点までの滑降は激パウの至福でした、生きててよかった瞬間。やめられない…。あっという間に到着して17３５ｍポコまで登り返す。

ポコに着いたら片方のシールを剝がして必殺トラバースをする。しかし相変わらずの強風でトレースが消えていてラッセルだ、甘くない御前岳です。パクが先頭でギブアップ、両方シールを貼ってラッセルする作戦に変更した。しばらくは苦しいラッセルが続いたけど後半はトレースが見えてきたので幾分助かった。

最後のポコのトラバースの途中でシールを剝がして１６５０ｍの滑降開始点まで行く。ん…、上にトレースが見えるぞ。しばらくで合流していた、後続か。マジですか、パウダー食われてます…。斜面は荒れ放題、情報が漏れたか…偶然ですか。
後続は遅い時間からスタートしてトレースを使い苦労もせずにサックっと登り上げパウダーを食ってしまった。一番悲しい瞬間です。そういえば過去に情報が漏れて白山に来た後続がいたな、情報管理はしっかりしよう。

悪いことが続きパクはポールの下段を失くしてしまった。しばらく滑り降り地図を見る。後続はトレースを追いかけているだろうから谷に入ることにした。これ正解！激パウの至福が待っていた。今季最高の激パウ、幸せです。随分下に後続が滑っていた。もう抜き去り先に降りるしかない。みんな同じ考えであった。そして無事にゴール。スキー場の隅っこのパウも拾って標高差７５０ｍの激パウでした。
終わってみれば地獄の後の天国、御前岳バンザイ。

後片付けをしていたら後続が到着した、YSHRさんの所に駆け寄り話をしている、よーく見ると元祖天国軍団のミスターではないですか。お久しぶりです、あなた達なら許しましょう。今日はラッキーでしたね。パーティーも地獄と天国でした。。。