甲斐駒ヶ岳 黄蓮谷左俣ワンデイ        戻る


2018年1月2日

メンバー僕、若者


竹宇駒ケ岳神社1:40~黒戸尾根~五号目小屋跡4:50~五丈の沢下降~黄蓮谷合流6:40~左俣クライミング開始7:28~クライミング終了
12:34~稜線14:00~甲斐駒ヶ岳山頂15:01~下山~七丈小屋16:00~竹宇駒ケ岳神社19:00


年始最初の山行はやはり完全燃焼するしかない。甲斐駒ヶ岳の黄蓮谷左俣に行こう、このルートは非常に長く高低差もあるので一泊二日で行くのが通常でワンデイの記録はない。

深夜1時過ぎに駒ケ岳神社の駐車場で準備をしていると単独おじさんがスタートしていった、この時期この時間にスタートするなんて変わり者の負けず嫌いだろう。後を追うように1:40にスタートした。ザックが重い、登攀具にビバーク装備に沢山の行動食を詰め込んである。ガシガシ登ると暑苦しいのでウエアーを脱いで登る、なにわ君スタイルだ。

雪のない登山道を1時間歩くと先行おじさんのライト見え休憩していた、言うまでもなくスタートしていった。僕らも休憩し後を追う。スタートから2時間ほどでおじさん抜き去りペースを上げた。おじさん追いかけてくるがぶっちぎりで登り、いつしか見えなくなった。ハイペースだったので3時間40分で五合目小屋後に到着した。ここから五丈の沢を標高差400m下降する、トレースもなくラッセルとモンキーで格闘した。

2時間近くかかって黄蓮谷に降り立った、もう辺りは明るくなり計画通り。登攀具を身にまとい左股を目指した。河原もラッセルと薄い氷で苦労したが50mの滝が現れると元気が出てきた。さあクライミング開始、ビレイお願いします。サックと登りチムニー滝が現れた、氷結はいまいちでベルグラの部分もあるが行くしかない、際どく登り若者をビレイする。このあたりから吹きおろしの風が猛烈になり凄く寒い。

寒さに耐えて高度を上げていく、核心の60mの大滝が現れた。ルートを確認して取付く、スクリュー7本使いロープいっぱいの合図がある。ここでピッチを切って支点を作り登ってきてもらう、残り10mの2ピッチで核心を超えた。最後に45mの滝を超えるとクライミングが終了、大満足です。さて頂上に行かなくては山ヤではない。標高がまだ2350mで山頂まで残り600m以上ある。

滝から上はプチラッセルで助かるがワンデイで駆け上がってきてるので体力的に辛い。ペースが全く上がらないが何とか2700mの稜線の登山道に合流した、ここで登攀具をデポして山頂を目指す。もう足にきている、2人ともゾンビのようにゆっくり歩いていく。風強いし寒い、腹減った、足痛い…。
強風の山頂に着いたら絶景が待っていた。頑張ってよかった、2人で握手、あなたも立派な山ヤです。写真撮ったら帰ろう、長居は無用だ。

もちろんダッシュできないが早足で降りていく、デポの荷物を回収してまた重荷になる。長い尾根の途中で日が暮れた、ライトをつけて降りていく、積雪がなくなるころに道は凍結路となり歩きにくい。何度転んだだろうか、勘弁してください。試練だったがきれいな夜景を見ながら下山が救いだった。そして19時ちょうどに駒ケ岳神社に到着、やりました黄連谷左俣ワンデイ17時間20分、もうゾンビです。頑張ってよかった、ありがとう。

ベルグラ怖い。

日の当たらない黄連谷左俣。

楽しい滝が続く。

核心の60m大滝。

こんな感じ。

滝の途中で支点を作る。

登攀終わるとラッセル。

最後の45m滝。

稜線目指す。

あと20m。

稜線から山頂見えた。

ゾンビ歩き。

ゾンビ歩き2。

山頂もうちょい。

ピークに立つ喜び。

絶景です。

日が暮れて月が昇る。

夜景がきれいだった。