石川の山ビッグ3の大笠山滑降 戻る
メンバー 僕、YSHRさん、ガンちゃん
2018年3月4日
ゲート0:30~境川ダム2:33~尾根取付き点2:50~標高1200m尾根4:50~黒池6:00~標高1450m下降点6:30~滑降~1300m~登り返し7:07~標高1700m尾根8:07~大笠山山頂8:51~9:12~滑降~1300m登り返し地点9:38~黒池10:24~尾根取付き点11:13~
ゲート12:13
石川県の山で手ごわい山は白山、笈ヶ岳、大笠山だろう。晴れの今日はビッグデイなので行くしかない、久しぶりに大笠山に行くことにした。深夜0:30ゲートから元気よく3人で歩き出す、今日は気温が上がるため雪崩が怖い。なので、早い時間に下山しようと深夜発にした。満月が明るくライトがいらないくらいだった、そして全く寒くない。もう春ですね。
雪は固くて歩きやすい、ガシガシ歩きトンネル入り口に着いた。歩きやすいのでもしかしたら帰りは旧道を滑ってこれるかも…。ダメ元で行ってみよう!って事でトンネルに入らず旧道を進んでいく。最初は良かったがしまいに片斜面のデブリとなり非常に歩きにくい。引き返そうにも後の祭り、大分来たのでそのまま行くことにした。今日の核心の一つになった。心臓に悪い旧道をビビりながら格闘しやっと境川ダムに着いた。実に1時間以上のロスだった。無駄な冒険心でした。
尾根に取付いたらスピードアップです、YSHRさんがぐいぐい引っ張っていく。標高がどんどん上がっていく、月明りで歩きやすい。後ろを振り返ると後続2名が林道を歩いていた。大笠に来るなんてただ者ではない、考えられるのはカリスマ君か?複雑な地形をルート工作するように軌跡ログを取っていく、帰りにスムーズに行く為だ。複雑な地形を越え標高1200mまで登ってきた、ここからは展望尾根になるが夜明け前です。しかし満月なので周囲の山々が月明りに照らされ幻想的に浮かんでいた。
黒池手前で明るくなり極上のご来光を拝めた。この尾根でご来光を見た人はいないでしょう。明るくなればこっちのもの…、標高1450mの下降点に着いた、ここから谷を降りて大笠山直下の稜線に登り上げることにする。シールを剥いで滑降準備をする。左足にスキーを履き、右足にも履こうとした時スキーが開津谷に流れていった…マジですか。顔面蒼白…、加速していきあっという間に消えていった…。
ここから片足で帰るのって遭難予備軍ですか、探すしかない、最悪開津谷を下って帰ろう…いや滝があるな…、雪崩が怖い…いろんな事が頭をよぎっていった。まあ行くしかない。ザック担いで片足で谷を滑降した、50m程降りて見渡すが無い。更に降りようとしたとき木の枝に蛍光色のものが見えた。間違えなくポンだ!たった1本だけポツンと立っていた木に引っかかっていた。ほんと奇跡です。うれしくて涙が出た。山の神様は見捨ててなかった。回収してみんなと合流した。
1300mの谷から1700mの稜線まで登り返す。上部は氷化しておりアイゼンに履き替えて登り上げた。風強いが気温が高いので問題なし。稜線から再びスキーを履いて山頂を目指す。もう射程圏、山頂部の台地に登り上げると絶景が待っていた。白山が美しい。北部白山の展望はここが一番なのです。豪雪で小屋は埋まっていた。山頂で記念写真を撮ったら帰ります。登った谷の右俣を滑降します。カチカチ斜面に気を付け高度を下げる。
谷のエントリー点手前で後続とすれ違った、やはりカリスマ君でした。相棒も気合が入って強そうな人。良いパートナーだと思った。これからこの2人でガンガン山を攻めてください。右俣のパウダーを満喫したら登り返しです。暑くて苦しい、ウエアーを脱いで登り返す。アップダウンをこなし我慢の滑りをして1200mまで来たら後は滑降のみ。山頂から2時間でダムサイトの取付き点に着いた。スキーに勝る物なし!片足でなくてよかった。
まだまだ気が抜けない、林道の雪崩に注意を払いトンネルをくぐってゲートに着く。いろいろあったが無事に帰還、終ってみれば12時間切の完全燃焼でした。。。
ダメ元の旧道はダメダメでした。
幻想的な大笠山。
今日は明るい。
やっと朝が来た。
大笠山が輝く。
先は長い。
ポツンと1本だけ立っていた木に引っかかっていた。奇跡です。
木の下は開津谷の谷底でした。
稜線目指して登っていく。
カチカチになってきた。
アイゼンで登り上げる。
稜線を行く。
山頂の台地。
小屋が埋まっている。
白山ドン。
加賀禅定道。
笈ヶ岳ドン。
ガンちゃん初登頂。
慎重に滑る。
ポン最高。
みんなポン。
落ちていけ。
さらば。
やっぱトンネルがよかった。
お疲れ様。