厳冬期 豪雪百四丈滝 戻る
メンバー 僕、サブちゃん
2018年2月27日
一里野1:30~シカリ場分岐4:20~奥長倉避難小屋6:20~42~美女坂の頭7:49~天池8:25~9:00~滑降~百四丈滝9:17~10:00~
天池10:36~11:00~避難小屋下11:18~登り返し~シカリ場12:23~ハライ谷滑降~林道合流12:51~一里野13:15
厳冬期ももう終わる、まだ百四丈滝に行ってなかった。晴れ予報の今日…行くしかない。サブちゃんも行きたいとの事で有給休暇を取って2人で出かけた。以外に寒くない深夜1:30、一里野スキー場からスタートした。圧雪車が稼働しているので隅っこを歩いて登っていく、ゲレンデはカチカチで早くもクトーの出番だった。ゴンドラ頂上駅の手前にも圧雪車が作業していた、突然止まって運ちゃんが降りてきた。ヤバ、怒られるかな…、どこいくの?百四丈滝です。あー以前も行ってたね…、頑張って…。ねぎらいでした。
ゲレンデトップから尾根に取付く、圧雪車が見送るようにライトを照らしている、そしてマイクで気を付けていってらっしゃい…。暗闇の中こだましていた。こんなに親切なスキー場関係者がいる所は日本全国探してもこのスキー場だけだろう。気合を入れて登っていく。
シカリ場まではプチラッセル、サブとしゃべりながらガシガシ登っていく。いつしか満天の星空になり癒された。3時間切でシカリ場を通過、今日はこのまま尾根を行く。さすがにこの先は雪庇が発達しており危険地帯だ、しかも例年よりでかい。大きな亀裂もたくさん入っている。落ちないように進むが斜面はカチカチなので苦労する、アップダウンがあるのでクトーを付けずに進んでいく。サブちゃんは安全第一でクトーを装着、やっぱ遅れだしてきた。
避難小屋に着く前に明るくなりやっと暗闇から解放される。小屋は屋根の一部しか出ていないが出入口は掘り起こしてある。2日前に男なにわ君が泊って四塚山に行ったらしい。中に入ってサブを待つ。10分程で到着、栄養摂ったら出発です。美女坂は風の通り道で氷化している、板を担いでアイゼンで登り上げた。台地に登ると風が弱くなっていた。うーん、絶景です。神の宿る台地、北部白山の醍醐味です。
豪雪なので樹林がほぼ埋まっている、しばらく歩くと四塚山がドン。いつ見ても神々しい姿だ、思わず拝んでしまう。天池近くで雪庇から落ちないように注意して百四丈滝を覗き込んだ。えーマジですか。滝の落差の半分まで氷壺が成長している。すごすぎる…早く近くで見たい。しかし今年は雪庇も凄すぎ、下降点が見つからない。うろうろしてやっと見つけて滑降準備をする。
さあ、天池大斜面の滑降です。無垢の斜面にシュプールを刻む、サブも刻む、今年はコケてないぞ。頑張ってよかった瞬間です。高度が下がると氷壺が現れてきた、写真を撮りあい滑降していく。デカい、こんなん初めて。圧倒される…。豪雪に厳寒なので大きく成長しているんだ。さて、アイゼンを履いて氷壺に登ろう。ロープは持ってきてないので落ちたら大変だけど登るしかない。もう言葉が出ない。下りはもっと慎重に。次は裏見の滝だ、厳冬期に見た人はいないだろう。氷壺の周りにある氷柱も大きくもうこれは天然のアートです。
満足したので帰ろう、ガシガシラッセルして天池に登りげる。標高差は400m程か、まあ余裕ですな。約40分で登り滑降準備、美女坂を滑ります。気温が低いので板がよく滑り台地は楽でした。さあ、核心の美女坂は慎重に…、こけたらおしまいです。ガリガリとエッジを効かせてあっという間に登り返し点に着いた。再びシールを貼ってシカリ場まで行く。ここも気温が低いので割とスムーズに行けた。
最後の楽しみはハライ谷の滑降です。パウダーは生きているだろう、誰のシュプールもない。さあ行こう…幸せです、2人で雄叫びをあげて滑降していく。激パウ三昧でした。林道に合流して危険地帯を通過する、これが今日一番の核心だろうか、片斜面の林道は心臓に悪すぎ。ここを通過したらもう安心、うまい事雪を拾いながらスキー場に戻ってきた。終わってみれば12時間切のビッグデイ。僕もサブちゃんも大満足…いいもの見れて幸せでした。。。
明るくなって振り返るとゾッとした。
小屋埋まってる。
いつ見てもきれい。
険しい加賀禅定道。
板を担いで美女坂。
神が宿る台地に乗り上げた。
パラダイス。
下降点は近い。
滝を見ながら滑降準備をする。
天池大斜面。
落ちていけ。
サブが豆粒。
デカい。
アイスクライミングしたい。
氷壺のてっぺん。
サブも登る。
天使が舞い降りているような落ち口。
厳冬期の裏見の百四丈滝。
登り返し。
美女坂滑降。
さらば。
ハライ谷激パウ。
どこまでもパウダー。
最後まで気が抜けない。