八ヶ岳アイスクライミング          戻る


2017年1月2日

ジョウゴ沢左俣〜硫黄岳


前日の妙高を終え美濃戸口に向かい一人宴会、明日は知人のT君と合流してアイスを楽しむ。彼はアイスは初めてだが夏はクライミングをしていると言うので問題ないだろう。僕はテント一式を担ぎ彼には食料を持ってきてもらおう。翌朝美濃戸口から林道を走り登山口の赤岳山荘の駐車場に向かう、林道はカチンコチンで四駆でしか進入できない。四駆以外は美濃戸口から1時間のアルバイトとなる。慎重に運転し最後の坂道で僕の車がスタックする、もうだめ路肩に駐車するしかなかった。重荷を担いで久しぶりの赤岳鉱泉のテン場を目指す、下山者も多かった。汗だくでテン場に到着、アイスキャンディーには多くの人がクライミングを楽しんでいた。

適当な所にテントを張っていると遅れてT君到着、彼も汗だくだった。彼は1泊のみだがよろしく!さっさと支度してジョウゴ沢に行こう。沢に入ると水が流れている、そしてF2に来ても滝が完全に凍っていない。これも暖冬の影響なのか、F3からクライミングを始める。アイスアイゼンを装着しギヤをまとう、もう凶器の塊です。先行者も後続もいる人気の沢、順番待ちが寒いので先行者の横を行く、氷が不安定で誰も登ってい無い感じ、案の定落ちてしまったがスクリューをセットしておいたおかげで無事だった。

T君も中々やるじゃん、トップロープでなく上に行こう。三俣にくると先行者が多かった、ここも待つのが嫌なので誰もいない左俣だな、大滝が待っているが僕がリードして登ってきてもらう。だいぶん感覚が戻ってきたぞ。スクリュー5本使い完登、さてどこ行こう。元気があるのでこのまま稜線目指し硫黄岳に行こう。急斜面の雪稜をラッセルする、GPSで登り上げるルートを確認しながら高度を上げドンピシャ稜線に這い上がれた。絶景だ、頑張って良かった。でもメチャ寒いのでピークはタッチ&ゴーでした。ダッシュで下山して宴会開始、夜が更けて行った。

アイスキャンディーには沢山の人がいた。

さあ行くぜよ。

アイスは楽しいぞ。

赤岳と阿弥陀岳。

硫黄岳に着いたぜ。

明日はここだな。

さらば。



1月3日

三叉峰ルンゼ〜石尊稜〜赤岳

夜はメチャ寒いはずだがシュラフは超快適、タイツ一枚でも快適だった。朝食のラーメン食べたらさあ行こう、T君は今日帰るので早出する。赤岳鉱泉から行者小屋に行くルートを進んで行く。中山乗越への急登が始まる手前に小同心ルンゼのトレースがあったが三叉峰ルンゼの取付が分からない。登山道から谷筋にトレースがあったのでそこに行くがはまってしまう。戻るのが面倒なのでGPSでルートを確認しながらラッセルして行く。やがて谷が狭くなるころ隣に沢筋が現れた、小同心のトレースから続いていたのだった。大きな時間ロスでした。

トレースを使い高度を上げる、とてもありがたいがそれもルンゼの入り口まで、トレースは石尊稜に伸びていた。再びラッセルでルンゼに入って行く、滝が出てきたところでアイス武装しクライミング開始。今日は天気が悪いので地獄だ。狭いルンゼには雪が集まり雪のシャワークライミングとなる。1本登ると氷床のはずだが雪に埋まり急峻な雪壁になっていた。ラッセルが続く、こんなはずじゃなかったのに。それでも高度が上がると氷が出てくる、ゴルジュ帯は滝より急登の氷が多くビレイしながら登るしかなかった。5ピッチくらいで石尊稜の上部岩峰に合流した。さて視界がないけどルートを見つけないと危ない、ルーファイが試される。

下部にトレースがあったが誰も上部には来てない、そういえば小屋の入り口に年末の雨でベルグラが張り上級者も撤退していると書いてあったな。ハーケン発見、ここから行こう、頼むぜビレイ。アックスと前爪で岩をよじ登るとベルグラがビッシリ…勘弁してください。アックスどこで効かそう…何とか1ピッチ伸ばしルートを探る。支点は氷の下で見つからない。2ピッチ目はランナウェイ…。視界もないし怖い、帰りたくなるがもうちょっとで稜線。一度ピッチを切り3ピッチで稜線に登り上げた。
地獄だが赤岳に行こう、今までも地獄だった。急登登って赤岳山頂に到着、何も見えないが頑張って良かった、達成感いっぱいです。

帰りは文三郎尾根を下降して行者小屋に降り立った、赤岳鉱泉まで行き解散ありがとうございました。翌日は単独で裏同心ルンゼを楽しんだ。

稜線に登り上げる。

展望荘は営業していた。

達成感でいっぱい。

地獄から解放。

怖い。