剱岳周回(池ノ谷から三ノ窓、チンネ登攀) 戻る
メンバー 僕、他
2017年5月3日
馬場島〜池ノ谷〜三ノ窓
馬場島1:15〜取水口2:13〜池ノ谷出合2:49〜ゴルジュ帯通過4:00〜二俣5:19〜三ノ窓8:40
3日前に馬場島から立山川を登り剣沢から大窓を周回したばかりだがまた剱に来れて嬉しい。今日から3人で剱で登攀する。深夜に馬場島に着くと駐車場は満車、奥の路肩に車を止める、若者2人はもう到着していた。さっさと準備していきましょう、星空満天、重荷を担いで林道を歩きだす。登攀具にテン泊道具、そしてビール…荷物は超重い、筋トレの始まりです。
先日より確実に雪が減っている林道を汗だくで歩いていく。橋を渡り早めに左岸側に渡り取水口を突破する。上も雪融けが早い、暗闇で残雪のトラバースは際どくスリップしたらドボンしてしまう。慎重に進みタカノスワタリ手前で雪が切れていた…。重荷だがなんとかへツって通過したら雪が豊富になった。雪が締まっているので歩きやすく1時間半ほどで池ノ谷出合に着いた。さてここからが危険なコースだ。
直ぐに谷が狭まりゴルジュ帯となる、デブリに落石…、半端ではない。暗くてよく分からないが分からないから良いのだ、明るければビビってしまい歩けないだろう。ゴルジュ帯は結構な急坂で右に左にと曲がりくねっていた。途中に雪面を埋め尽くす落石ランドが2か所あった、もう落石が当たらないよう祈るしかなかった。
ほぼ休憩なしでゴルジュ帯を通過し安全地帯で大休憩した。徐々に明るくなり暗闇から解放される。遠くに二股が見えだし眠気も吹っ飛んでいった。一時間かけて二股に到着、ここは池ノ谷の数少ないテン場だが誰もいない。休憩してアイゼン装着、ここから三ノ窓まで急登になる。皆まだ元気いっぱい、ガシガシ登って行くが直ぐにモナカ斜面のラッセルとなる。貸切で先頭なのが嬉しいがラッセルは誤算だった、先日天気が崩れた時の降雪がモナカになっていた。
三ノ窓は見えているが中々近寄ってこない、落石も飛んでくる。僕がラッセルマシーンとなりガンガン登る。そして二股から3時間、やっと三ノ窓に到着した。もちろん誰もいなく一番乗り、一番良い場所でテントを設営する。皆頑張ったので時間が早すぎ、やることないのでチンネでも登ろうかと昼前に岩壁に行く。深いラッセルでトレースを刻んで岩壁に着いた。アプローチから一番近い中央チムニーに取り付く。
薄い氷だがアックスもアイゼンも快適に決まり恐怖感はない。振り返ると小窓の王が見えてた。3ピッチ登ると雪と氷が消えた、アイゼンでも行けない事はないがそれは僕だけ…寒いので終了としよう。懸垂下降2回で雪面に降り立ち三ノ窓に戻った。テントで暖をとっていると続々と登山者が到着し狭い三ノ窓はテント村となる、うるさかったけど夕日がきれいだった。
暗闇の池ノ谷ゴルジュ、こんなんいっぱいでした。
やっと明るくなる。
二俣が見えてきた。
二俣から上は急登となる。
谷が狭くなる。
三ノ窓近寄ってこない。
もうちょっとでゴール。
着いた、チンネがドン。
チンネを登る。
ヤバイ支点はバックアップをとる。
記念写真撮って帰ろう。
富山湾と夕日。