厳冬期槍ヶ岳滑降(3180m)2回目       戻る


メンバー 僕、YSHRさん、名人


2016年2月7日


新穂高〜飛騨沢〜槍ヶ岳往復


新穂0:23〜白出2:13〜滝谷3:54〜槍平小屋4:50〜5:16〜標高2500m6:44〜飛騨乗越8:23〜肩の小屋8:39〜9:03〜槍ヶ岳山頂9:27〜肩の小屋〜滑降10:12〜槍平10:35〜滝谷10:52〜登り返し11:30〜
白出11:54〜新穂12:35


今日は急遽槍ヶ岳に行く事になった。天気は晴れ、メンバー良し、行くしかないだろう。深夜に新穂に集合、登山届はYSHRさんが提出してくれた。準備をしていたら名人がフライングして出発して行った、予定時間より1時間も早いじゃないか。遅れること20分YSHRさんとスタートした。出発した時の気温は−8度、今日は晴れの予報だから明け方は放射冷却で寒いだろう。

林道はトレースがあり名人がフライングする必要はなかった。早とちりです。ショートカットせず忠実に進む、ラッセルが無いので名人早い、全く見えずに白出に到着。対岸に明かりが見えた、寒い中待っているのだろうか。ここで休憩してシールを貼り直し出発。白出沢を渡り対岸に行くと名人が凍えていた、フライングしてラッセル無しはきついでしょう。ここから3人で行く、しばらく登山道を進み河原に下りる下降点から下る。正月に来た時は雪が無く降りれなかったが今はもうどこでも歩けるようになっていた。河原からはラッセルだ、名人先頭でなければ体が温まらないでしょう。

河原は歩きやすい、ドンドン進んで行くと巨大な雪壁が現れる、デブリだ。河原を埋め尽くしている、巻き込まれたら夏まで見つからないだろう。滝谷の河原も楽に渡れた、そしてこの先もデブリの連続、ここは雪崩の頻発地帯なのです。デブリの上は歩きにくいが速攻で通過する。気温が高い時は絶対に来たくない所だ。出発から4時間半で槍平に着く、気温は−15度で寒い、冬期小屋に入り防寒対策をする。小屋の中は快適だった、ロングコースに小屋があるのと無いのでは雲泥の差です。準備できたら出発、ここから飛騨乗越までの果てしないラッセルが続く、標高が上がり明け方の気温は−18度。ラッセルと極寒のダブル地獄だ。夜明けと共に後方に笠が見えだした、空は快晴で素晴らしいが寒すぎて感動が無い。

途中で地獄ゴーグルとクトーを装着して飛騨乗越を目指す、そして約3時間の地獄に耐え乗越に着いたら風地獄が待っていた。しかし行くしかない、穂先も見えている。槍ヶ岳山荘の横で風をしのぎながら山頂へアタックする準備をする、風は強いが快晴だ。絶景が待っている。雪と氷と岩の穂先を慎重に登って行く、1月よりレベルが上がっているな、落ちたら終わりだ。ダブルピックで登り梯子をよじ登って山頂に到着、期待を裏切らない絶景だ。頑張って良かった。しかし今日はテッペンも風が強い、写真撮ったら直ぐに下山する。

小屋まで下りて滑降準備、ラッセルに耐えたから激パウが待っている。慎重に乗越まで滑降、去年名人はここでコケて滑落したらしい。運よく岩と岩の間で停止したと言うが一歩間違えれば命は無かった。飛騨沢に下りるがカチカチ斜面と岩は慎重に。そして待ってました、天国の入り口です。もう皆やりたい放題、標高差1000mの激パウ天国です、スプレーをまき散らし今季一番の至福の滑りでした。あっという間とはこの事、3時間かけた槍平からの登りだったが23分で滑り降りた。幸せです。。。河原からの登り返し地点からシールを貼り白出まで行きここから新穂までまた滑降、下界は曇りなので雪は腐っていなかった。そしてゴール、12時間の地獄と天国の山行でした。完全燃焼。

夜明けだ。

双六岳に朝日が当たる。

地獄に耐えながら行くしかない。

風地獄も…

スキーで登り上げる。

暴風も映っている。

ここは風から解放されたが名人手が痛いと苦しんでいた。

落ちたら終わり、慎重に行く。

氷を蹴散らし最後のハシゴを登って行く。

もうちょい。 カメラマンも結構大変。。。

山頂の僕。

下りはもっと慎重に。

さらば槍ヶ岳。

コケたら終わり。

天国です。

日本一の貸切ゲレンデ。

やりたい放題でした。