槍ヶ岳滑降(3180m)     戻る


メンバー 僕、YSHRさん、サブちゃん、パクミン


2016年1月4日


新穂高〜飛騨沢〜槍ヶ岳往復


新穂0:00〜白出出合1:10〜滝谷2:40〜槍平3:40〜58〜飛騨乗越7:00〜槍ヶ岳山頂8:08〜15〜乗越〜滑降〜槍平9:53〜白出出合11:26〜新穂11:50


前日テルメでまったりしていたパクミンを迎えに行くと丸坊主になっていた、気合を入れる為らしい。初の3000m峰登山の為か、それとも暴れん坊対決の為なのか。まあ、モチベーションの高い若者だ、それにしても初の北アルプス登山で厳冬期槍ヶ岳ワンデイなんて幸せ者ですよ。奥飛騨温泉郷道の駅で宴会して寝た。夜中に起きて新穂に行くと2人はもうスタンバイしていた、暖かい夜だが快晴の空、深夜0時にスタートする。

雪は信じられない程少ないがスキーで歩けるから良かった、年末年始で多くの登山者が入山していたのでトレースはバッチリ、カチカチ雪面にワックスたっぷり塗ったシールがよく滑り早いペースで進むことが出来た。1時間10分で白出に到着、休憩したらすぐ出発だ。相変わらず雪が少なく夏道通り進んで行く、いつもの河原に下りる地点も下りられない。いずれ下りれるだろうと進むが滝谷手前まで降りることが出来なかった。河原は快適だったが滝谷で雪が切れ夏道に戻される。
アップダウンに苦しめられ凍結路でスリップして苦労しながら進み結局槍平まで夏道で来た。今年はどこも雪が少ないが北アルプスも異常なくらい少ない。

スタートから4時間切で槍平に到着、最速かな。冬期小屋に入ると宿泊者が寝ていた、そーっと栄養補給と防寒対策をする。予報では稜線で風速20m、天気も朝まで持つとの事だった。小屋からしばらく進むと夏道から解放されどこでも歩けるようになる、さあ、パクミン出番だ。サブちゃんもウズウズしている。今日はただ一人スーパーファットのパクミンが加速しだしサブちゃんも追跡しあっという間に見えなくなっていく。でも汗かいたら稜線で悲惨な目に会うのでバトルは無し。でも早い。
オジサンチームはマイペースで進み所々2人は待っていた。2600mからクトーを付け登る、まだ真っ暗だ。ご来光が崇めるかも…。

心配した氷化斜面は無く順調に進み、飛騨乗越手前で風地獄が襲い掛かる。−11℃、風速20m以上で体が飛ばされそう。岩陰で地獄対策とアイゼンを装着、途中で太陽が登ってきた。厳冬期ワンデイでご来光を拝んだ人はいないだろう、頑張って良かった。ザックと板をデポして地獄の中を山頂目指す。サブちゃんは初体験でかなりビビっているがこんな地獄の中で別行動は禁物、山頂まで頑張れ。暴風に耐え穂先に取り付くと不思議と風が弱まる、いつもの事だが不思議だ。慎重に梯子を登り着いたぜ8時間。笠ヶ岳方面から雲が迫ってきている、5分後に捕まった。写真を撮りすぐ下山、下りはもっと慎重に下りデポ地点にやっと着いた。

もう逃げよう、スキーを履けば安全地帯に逃げ込む。パクも上手くなったし、サブはもうベテラン。速攻で滑り降りるがモナカ地獄が待っていた。足にくる、もうテール滑りで行くしかない。そして槍平に到着、みんな腹が空いたと栄養補給した。
ここから試練の夏道滑り、だが滝谷までは高低差がありアップダウンにハマることなく滑り降りたが、この先はシールを付けての滑りです。壁に何度も衝突しながら白出に到着、パクとサブは見えない。シール剥がし後は新穂までボブスレー。雪もまだ凍っていたので早かった。終わってみれば12時間近く、厳冬期の記録としては最速ではないだろうか。ハード山行最高!完全燃焼。。。

夜明け前の飛騨沢

頑張って良かった。

赤く染まる穂先

落ちたら終わりの地獄。

地獄ゴーグルのないサブちゃん凍傷した

穂先は凍ってなくラッキーでした。

笠ヶ岳から雲が迫ってきている、ヤバイな。

パク登頂寸前。

YSHRさん到着。

サブ頑張った。

山頂の僕。

地獄から脱走中。

逃げるぞ。

脱出。

槍平、雪少ない。

藪も出ていた。