厳冬期 白山加賀禅定道滑降 戻る
メンバー僕
2016年2月11日
一里野スキー場〜加賀禅定道〜白山往復
一里野スキー場0:00〜ゲレンデトップ0:47〜しかり場2:57〜奥長倉山鞍部6:00〜美女の頭6:51〜油池8:29〜四塚山9:45〜白山山頂11:40〜12:00〜滑降〜御手水鉢12:22〜登り返し〜油池13:11〜登り返し〜奥長倉鞍部
14:17〜しかり場15:55〜スキー場17:00
厳冬期に貴重な晴れ、休みが取れたので山に行くしかないだろう。去年も単独で行った加賀禅定道をもう一度行きたくなってきたので行先は白山だ。1日安定する晴れなのでロングコースは大丈夫、寝てる場合ではない。
仮眠して一里野スキー場の駐車場に到着、ちょうど0:00に出発した。空は星空、気温は−5度、今日も放射冷却になるんだろうか。前日は降雪があったのでスキー場は歩きやすかった、ガンガン登って行く。ゲレンデトップに1時間かからず着きそのまま尾根に進んで行く。新雪でトレースなんてない、いきなり激ラッセルですか。帰りはハライ谷を滑る予定なのでアップダウンかまわずトレースを付けて行く。しかし単独は寂しいな…。尾根に入ると風が吹き出し寒い、樹木に着いた霧氷が舞い散り雪が降っているのと同じだ。約3時間でしかり場、ほぼ予定どうり。ここから奥長倉鞍部までの巻が始まる。この尾根はアップダウンが非常に多くルート工作が大変です。
今年は雪が少なく藪が結構出ている、GPSで慎重にルートを伸ばして行くけどアップダウンが出来てしまう。おまけに激ラッセルと氷化斜面のミックスで泣きが入る。モンキーで藪をかわそうとしたら折れて10mほど滑落した。気を取り直して行くが今度は雪崩れて何度も落ちそうになった。緊張の連続で力が入りずっと右巻きだったので左足が痙攣してきた。半泣きでアミノ酸を飲んだら治ってくれたので良かった。
やっと巻が終わり奥長倉鞍部に着いた、随分高い所に出てしまいカニで鞍部に下りた。ここで防寒対策する、周りも薄明るくなり暗闇から解放です。
ここから美女坂の急登、雪崩に細心の注意を払い登って行く、単独は慎重に行動しないといけない。頭に着くころ夜が明けたが山に隠れてご来光は見えない、台地は一段と風が強くとても寒い、この先何時間も風に耐えなければならない。広い台地をドンドン進み天池手前でそーっと谷を覗きこむと百四丈滝が見えた、氷壺は成長していた。トラバース出来る所はルートを作り油池に到着、ここから四塚山まで標高差500m程の登りだ。風が強く斜面はカチカチ、しかし負けてたまるか。。
四塚山を通過し御手水鉢の鞍部に一旦降りる、鉢は雪に埋もれていた。さあ最後の登り、気合が入るが深夜のルート工作の疲れが出てきて足が進まない。大汝の中腹まで登り鞍部までトラバースをする。
氷化斜面のトラバースは足にくる。疲労に追い打ちだ。湯の谷の頭を過ぎると山頂部が見えだした、きれいだ、頑張って良かった。御宝庫の岩峰の横から登って行く、岩が出ているのでターンがしやすいのだ。そして誰もいない山頂に到着、11時間40分頑張りました。風が強いので写真撮ってさっさと滑降準備。カチカチなので楽しめないが慎重に滑って行く。御手水鉢と油池で登り返しがあるがやはりスキーは早い。2時間ちょいで奥長倉鞍部に着きトラバース開始、去年は雪で埋まり帰りはラッセルだったが今回も埋まっている。おまけに雪が腐り滑らない。またも足に追い打ちか。
ヘロヘロになってしかり場に着いたがこの雪で谷は却下、昼間の登山者のトレースがあるので尾根を行きスキー場から戻ることにした。シールを貼ってアップダウンは意外に快適だった。それにしても3時間かけて作ったルートが役に立たなかった。ゲレンデトップから最後の滑りだが足が言うことを聞いてくれない、斜滑降で降りてきた。時刻はちょうど17時。距離37.5km、時間は17時間。甘くない加賀禅定道。。。最高でした。
今日は極上のご来光だっただろう。
明るくなれば安心です。
大長にも朝日が当たる。
白山の神様の庭なのか。
これを見たかった。
これも見たかった。
人を寄せ付けない加賀禅定道。
白山北部は雪が多い。
大汝が見えた、ここを下るともう白山に行くしかない。
鉢が見当たらない。
山頂が見えてきた。
岩のモンスター。
風に耐えて記念写真。
さらば四塚山。