剱岳(2999m)    戻る


メンバー 僕 T師匠

 2014年5月3日、4日


5/3 室堂8:03〜別山乗越9:54〜剣沢小屋10:33〜長次郎谷出合11:36〜八峰1.2コル出合12:27〜幕営14:00
5/4 テン場6:20〜長次郎谷左俣コル8:29〜山頂9:55〜早月小屋12:15〜馬場島15:01


今年もGWは師匠と剣岳に入った。予定は室堂から八峰主稜を下半部から登り詰めチンネを登攀して早月尾根を下降する計画だった。週間天気予報は
GW後半は全て晴れで気合が入ったが登山日に近づくと予報も変わり雨の日も出てきた。しかし予定どうり馬場島に車を回送して立山駅周辺でテン泊して翌朝出発した。

5/3
早朝からチケット販売は長蛇の列で何とか3便目に乗ることができケーブルカーとバスを乗り継いで室堂に着いた。厳冬期に立山駅から歩きワンデイしたことが早くも懐かしく思えた。
快晴の空で気持ちがいい、観光客に混ざりスタート。雷鳥沢の下りに差し掛かるともう登山者かスキーヤーだけになる。ここから別山乗越まで登り返しになる、トレースはしっかり付いていて
重荷だが問題ない。登りの途中で急速に空が雲に覆われてきた、予報は昼すぎに一時雨になっていた。
乗越に着くと強風で寒い、小屋に入り防寒対策をして剣沢を下降する。雪面は固く歩きやすいが剣沢小屋を過ぎた辺りから雪が緩み踝まで沈み歩きにくい。

ラッセルに耐えやっと長次郎谷出合に到着、もう後方はガスに包まれていた。デブリに埋もれた長次郎を登り上げる、上からスキーヤーが滑り降りてきた。楽しそうだ。
キツイ登りをこなし八峰1.2コル出合に着いた。後はコルに登り上げてテントを張るだけだが一瞬でガスがかかり視界が無くなった。アイゼンとハーネスを付けスタートしようとすると雨が
降り出した。近くのシュルンドに逃げ込み雨宿りするが止む気配が無く荷物も体も濡れだしてきた。もう行動はできないから師匠はテントを張れるシュルンドを探しに行き僕は雨宿りしている
シュルンドを切り崩し整地作業をした。約30分で究極の1張り分のテン場が完成。師匠も戻ってきたがいい場所が無いのでここで幕営した。落石の当たらない所だがテントの外は急斜面
なので滑落に気を付けなければならなかった。その後暴風雨になりテントを揺らし続けた。

5/4
前夜には雨も上り夜中は満天の星空、早朝は放射冷却でとても寒かった。天気は今日1日は晴れだが明日からまた雨の予報で、八峰に取り付くと稜線で幕営し明日は行動不能になる。
次の日も天気が荒れれば本峰を越えて下山できなくなり仕事にも行けない。仕方ないが長次郎谷を詰めて下山することにする。
空身で八峰を行くパーティーがいる。皆剣沢にベースキャンプを張り室堂に下山する人たちだ。カチカチ斜面は歩きやすくアイゼンもよく刺さる、快晴のなか高度を上げて行く。随分と登った頃
ヘリが長次郎谷出合付近でホバリングしていた。後で聞くと源次郎尾根取付部で2名が滑落したらしい。剣周辺はとても危険な場所だ。

息を切らして左俣コルに登り上げた、山頂までもう少し。ダブルアックスで慎重に急峻な雪壁を登ると見えた、山頂だ。人が30人程いて賑やかだ。今年も絶景が見れたが去年より雪解けが進み
山は黒々としている部分が多かった。記念写真を撮ったら早月尾根を下降、慎重にバックステップで下降する。懸垂しているパーティーを抜かしドンドン下る。高度が下がり雪が緩むとちょっと
嫌らしく緊張するが何とか小屋まで来た。ここからはもう危険な所は無い。気温が上り暑い、もう忍耐の下山だ。1400m辺りから登山道を外れ林道に向けてショートカットする。
雪は林道手前まで際どく残っており完璧だった。山頂から5時間かけてやっと馬場島に到着、いつ下りても辛い尾根でした。

快晴の中室堂からスタート。

立山を眺め休憩する僕。

やっと剣御前小舎が見えてきた。

剣沢に下降する頃もう本峰は雲の中。

ライチョウも羽毛が生え変わってきていた。

長次郎谷出合。ヘルメット装着して登る。

八峰1.2コル出合。この後天候が急変しシュルンドに逃げ込む。

翌朝出発。究極のテン場。

軽装で下半部に取り付くパーティー。

熊の岩と長次郎の左俣と右俣

八峰5.6コル。

上半部を登るクライマー。

源次郎尾根。

八峰主稜。行きたかった、、

剱が似合う師匠。

今年も来ました。山頂です。

賑わう山頂。

忍耐の早月尾根を下降。

核心部は過ぎた。

やっと馬場島に到着、お疲れさまでした。