鳥海山(新山)北面滑降 (2236m)    戻る


メンバー 僕


2014年4月26日


獅子ヶ鼻湿原中島台P(460m)0:53〜台地取付1:57〜大水場2:33〜標高1700m4:20〜新山山頂5:29〜5:45〜大水場6:12〜あがりこ大王6:31〜獅子ヶ鼻湿原中島台P6:52


今回は新しい板を持ち込み鳥海山を行く。前日に金沢を妻と共に出発して8時間かけて現地に到着し夕方まで温泉でまったり。その後中島台Pに移動して車中泊する。
この鳥海山の麓もここ数日の高温で雪解けが急速に進んでいるらしいがまだ大丈夫そうだ。知らない土地での単独行なので慎重に行動する。

数時間の仮眠後深夜1時前にPからスタートする。星空だが月が出ていないので暗闇だ。板を担ぎ雪が残っている遊歩道を歩き赤川にかかる橋を渡るともう雪が沢山ありどこでも歩ける。
ここでスキーを履き湿原の中へ進む、樹林の中は暗闇が増しライトが照らされていない所は全く見えない。勘弁してほしい… GPSと地図で方向を確認しながら平たん地の湿原から台地の
末端に取り付いた。ここからはもうドンドン登り進む。

大水場辺りから急に開け広大な台地になるが暗くて何も見えない、地図を見ると緩斜面でアップダウンにはまらないようにルートを取った。高度が上がるにつれ雪面が固くなってきたがその分
スピードが上がる。後ろを振り返ると街明かりが見えだしてきた。やがて樹林から抜け出すと目標物が無くなる、明るいと位置が分かるのだろうが暗闇では全く位置が分からない。
再びGPSと地図で方向を確認しながら登ることとなる。

標高1700m程で空が徐々に明るくなり始め目の前に山頂が見え始めた、やっと暗闇から解放された。山頂部を観察すると雪に覆われているが岩でゴツゴツしている。雪面は氷化し始めクトーを
装着して高度を上げる。斜度の緩い西側から回り込んで山頂を目指すことにする。スリップしないように登り山頂部に近づいた。雪と氷に覆われた岩峰が立ちはだかる、この鳥海山は独立峰で日本海
からも近く風が半端ではないだろう。岩に張り付いた風紋が凄まじさを物語っている。

ガチガチな岩場の急斜面だがルートを見極めクトーを効かして進む、山スキーヤーなら山頂までスキーで行きたいものだ。際どい場面もあったが何とか山頂に着いた。やりました、貸切です。
しかし朝もやで景色がいまいち。日本海も霞んで見えないが眼下に広がる北面台地はきれいに見渡せすごいスケールだ。記念写真を撮って滑降準備、今日は新しい板で滑るのも楽しみ。
新山の北面から滑降する、氷化した急斜面はコケたら止まらないだろう。単独だから慎重に滑る、新しい板もエッジがバッチリでガリガリ言わせながら高度を下げる。

急斜面をこなしたらもう安心。どこまでも続く台地と景色は最高です。まだ時間も早く雪面が固いのでスピードが出るから早い、しかし調子に乗ったらコケるのでセーブして楽しんだ。
あっという間に大水場に到着し休憩、振り返ると山頂が遥か遠くになっていた。台地から湿原に入り登りでは暗くて分からなかった獅子ヶ鼻湿原の主である”あがりこ大王”を見に行った。
この大王は日本で1番デカい幹回りのブナらしい。

湿原の平たん地も雪面が固く快適に進めた。もう終盤近くになり今から滑りに行くスキーヤーと出会う、ブログの読者さんらしい。いつもありがとうございます。
滑降終了し板を担いで橋を渡ろうとするとご夫婦のスキーヤーと出会いちょっとお喋りする。やはりたまには奥さんを山に連れてこないとダメですね!お気を付けて。

橋を渡り遊歩道を駆け抜け駐車場に到着。山頂から1時間半もかからなかった、この台地は最高です。車に着くとちょうど妻が湿原を散策する準備をしていた。熊に気を付けてゆっくり散策してきてね。
妻も下山したらそのまま月山に向かった。

スタート地点はここから。

遊歩道を行き橋を渡ると湿原の中に入っていく。

あがりこ大王に会いに行きましょう。

湿原からこの台地の末端に取り付く。

やがて樹林が無くなり山頂を見ながらの登りになる。

広大な台地。視界が無いと楽しめない。

日本海からせり上がってる鳥海山。

いよいよ山頂部、必ずルートがある。

ここも際どかった。

この造形美はなかなか見れません。

山頂の僕。

氷化した北面。コケたら終わりです。

台地は最高でした。