羅臼岳(1660m) 戻る
メンバー 僕 YASUHIROさん
2013年12月31日
熊の湯1:32〜尾根取付2:00〜標高600m3:49〜標高900m5:06〜屏風岩夏道合流7:21〜標高1450m敗退8:47〜
滑降9:14〜熊の湯11:30
今日は夜中発で気合が入っている。前日は渡渉点の下見をしたので準備に抜かりはない。ゲートを出発して知床大橋から沢に行き
渡渉点に着いた。ブーツにビニール袋を履き穴が開かないようそろりそろりと渡渉、完璧だ。
山頂から伸びる尾根の末端に取り付き高度を上げる。地形が複雑過ぎてGPSとにらめっこしながら進むけど何度かルートを変えた。
暗闇ではGPSが頼りだ。標高900mを越えだすと風が強くなり顔が痛い。暗いのでサングラスもかけれず苦労した。
凍傷にならないように顔を背けながら登り夜明けまで我慢した。明るくなると完全武装して突き進む。複雑な地形を過ぎると今度は
屏風岩目指しトラバースをする。風が強い尾根を避ける為だ。雪崩れる心配はないのでどんどんトラバース、うまい事夏道に合流できた。
ここからは登りになるが傾斜はきつく足が進まないし突風も吹き出し徐々にホワイトアウトになる。地獄への入り口だ。
やがてスキーでは登れなくなりアイゼンに履き替える、シールも剥がし板を担ぎ登り始める。このころから突風が頻繁に吹き荒れそのたびに
耐風姿勢をとる。普通の姿勢では飛ばされそうになるので両手両足を突き刺し頭も雪面につけなければ危険だ。まさに地獄。
それでも突風の止み間に突き進んだが稜線手前の1450mで突風が止まず行動できない。スキーをデポすれば風の抵抗も少なく山頂まで
行けるのだろうがもし板が飛ばされたりホワイトアウトなので見つからなかったりしたら終わり。スキー板は僕たちの生命線。敗退することにした。
安全第一!しかし猛烈な風の中アイゼンを外して板を履かねばならない。ちょっとでも気を抜けば板どころか体が飛ばされる、滑落だけは勘弁。
寝そべってなんとか板を履いた時間がかかった。後は地獄から逃げるだけ、一気に高度を下げ安全地帯に滑り込んだ。
トレースを使い滑り降り樹林帯の中に入ると風が無くなりやっと休憩できた。厳冬期の羅臼はそうも簡単にはピークに立てない手ごわい山です。
強風を避けながらトラバースが続く。
屏風岩が見えてきた、夏道合流までもうちょい。
合流したら急登でした、風も強くなりここが地獄の入り口。
スキーではもう限界、時折突風が吹くがまだ登れる。
耐風姿勢をとりながら登るも危険すぎる、敗退です。
やっとスキーに履き替え逃げる。しかし突風でブレーキを掛けながら滑る。
樹林帯まで降りるともう安心、晴れ間も出てきた。
うっぷん晴らし。攻め込みます。
一気に滑ります。
熊の湯に到着。来年も来なければならないか…