厳冬期 抜戸岳(2812m)    戻る


メンバー 僕 YASUHIROさん 髭魔人

2014年2月11日

新穂高3:46~ワサビ平小屋5:37~杓子平10:08~山頂11:49~12:10~杓子平12:26~林道合流12:51~新穂高13:25

蒲田川左㑨林道は雪崩の危険が高いがその奥には魅力的な山々がある。しかし厳冬期に行くにはもっと危険度が増し人々を寄せ付けない。
僕たちは山スキーでワンデイ滑降した。

早朝2時半発の予定だがトラブル発生。約1時間後に処理をして出発、星空が見え気がはやる。左㑨林道を雪崩に会わないように祈りながら進む。
放射冷却の影響で寒さが凄まじく林道歩きで早くも防寒対策。温度計を見ると気温は-16度だった。まるで北海道並だ!
ワサビ小屋から尾根に取り付き急登を行くとようやく体も暖かくなり足が進むはずだが体調がいまいちでスピードが上がらない。明るくなり始めるころ斜面も
緩斜面になり振り返ると穂高が見えてきた。元気が出てきたので足も進む。樹林帯を快適に登りやがて疎林になってきた。ここからがこのエリアのヤバイ所。
雪崩に警戒しなければならない。お決まりの弱層テストをすると直前の弱層は10㎝程度だがさらに下に数日前の弱層があった。
今日も慎重に行かなくてはならない。視界が無ければ怖くて行けないが間隔を空け登り上げる。
嫌らしい斜面を通過して3人でかたまって行動中叫び声と共にYASUHIROさんの姿が無くなった。なんと落とし穴に落ちたのだ!ヒドンクレバスまでも行かないが
スキーを履いたまま落ちる大きな穴だった。幸い怪我もなく救出出来た。こんなこともあるのかと勉強になった。
さらに慎重になり進む。日が上り暑くウエア―を脱いでの登行になった、極寒からポカポカ陽気の気温差に苦労する。雪庇を越え杓子平に来るともう目の前には
抜戸岳が近く見え笠ヶ岳も迎えてくれた、振り返ると槍穂の稜線。もうたまらないです。
しかし気温が上がってきてるので板に雪が付き重い。何度とっても直ぐに付き体力が消耗する。なんとか稜線に上がるとさらに絶景が迎えてくれ元気が出た。
山頂で記念撮影し滑降準備。楽しみが始まります。パフパフの斜面をとりあえず杓子平までシュプールを刻む。楽しい!
雪庇からのエントリーはヤバイのでちょっと登り返しまた滑降。雪は安定しているのでそのまま谷に入った。程よいパウと急斜面が至福の時間でした。
あっという間に林道に合流。山頂から40分でこの標高差を降りられるのは羊蹄山に匹敵するかも。
左股林道も快適に滑れ何もかもが満足でした。天候や雪の状態を見極めて行ければいちおしの山です。

樹林帯の急登から始まる。

樹林帯を抜けると背後に穂高が見えた。

やがて危険なトラバースになる。

単独では恐ろしい、やはり仲間が大事だ。

無事脱出できた。

槍バック。

奥穂、西穂バック。

あの雪庇の向こうが山頂。

やっと山頂に着きました。

さあ行きます。

もう最高。